2/8(日)入院(昔の精神病院って…)
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愛ちゃんって…


AM0:50
特別室
うぎゃぁ!

また看護婦さんの顔で目が覚めてしまった。
それにしても24時間点滴…
( -_-)ご苦労様デス…


てゆうか、尿道カテーテルってホントに便利ですねぇ。
だってトイレに全然行かなくっていいんですもんねぇ。
すげぇ!! てゆうか、また寝らんねぇよ!!


AM1:10(特別室)
うう…
TVを見ていたら、さっそく看護婦さんに見つかって怒られた(泣)
1日2万円も払って、完全個室の部屋なのに全然意味ないじゃん(泣)

「ロヒプノール(眠剤)」をもらって、おとなしく眠る。


AM7:10
体重測定。
56kg、かなり回復。

どうやら死に掛けた事によって、逆に 生きようとする意志が出てきたようだ。
(ある意味、開き直りとも言う…)

人間って不思議な生き物ね。



なんか愛ちゃんがラジオ体操のカセットを何回もかけ直している。
結構この人は、困ったちゃんらしい(笑)


『開放病棟』
どうやら『閉鎖病棟』と『開放病棟』では、仕組みがまったく違うようだ。
精神病院にもいろいろ種類があるんだねぇ… しみじみ。

『開放病棟』は、基本的には寝過ごすだけのアパート(住処)という感じだ。

ボクが前回入院した病院(閉鎖病棟)と違って、あまりここの患者さんは退院をしたがらないようだ。


AM10:00デイルーム
愛ちゃんがいる。

ボクが日記ノートを持ってたら、愛ちゃんが「見せて」と言ってきた。
軽く拒否したら「じゃあちょっと貸して」と言ってきた。
同じことじゃん(笑)

(;-_-)まぁ、いいや…と思ってノートを渡した。

愛ちゃん「顔(似顔絵)を描かせてね」
( -_-)うーむ。

とりあえず描いてもらった似顔絵。

愛ちゃん「あんたのも描いてあげるよ」
室井さん「いいよ、あたしは…」
愛ちゃん「いいから、いいから。 描いてあげるよ」

どうも愛ちゃんは押しが強い性格のようだ…
結局なぜか、室井さんの似顔絵も描いてる。

愛ちゃん「どう? 似てる?」
と言って、室井さんの横に似顔絵を並べた。

あー似てるなぁ… うまいかもしれない… てゆうか…
似顔絵の上の方に「室井です。宜しくね!!」とか書いてある…

室井さん「これじゃ、あたしが描いたみたいじゃん…」


PM2:00(特別室)
なんだか最近全然お風呂に入ってないので、頭がかゆくってむかつく。
せっかく部屋にユニットバスが付いてるのにもったいない…

看護婦さんが点滴の交換に来た。

あのー お風呂入っても大丈夫ですかねぇ?
看護婦さん「お風呂はちょっと無理だねぇ… 濡れタオル持って来るから、それで体拭いて我慢してね…」

てゆうか、頭だけでも洗いたいんですけど…

看護婦さん「んー 頭だけなら大丈夫かなぁ… 一人で出来る?」
(;-_-)なんとか努力します…

ぅぅ…
点滴、邪魔だなぁ(泣)

かなり苦戦したが、なんとか無事 頭を洗うことができた。
体もタオルで拭いたし素晴らしく快適だ。


PM6:40(デイルーム)
なんか今日は女の子が多いなぁ…と思っていたら、どうやら外泊していた何人かが戻ってきてたようだ。

なんか『ジェンカ』とかいう、積んであるブロックを崩さないように順番に一個ずつ抜いていくゲームを2人でやっている。
ブロックが崩れると、「ガラララララ… ガッシャン」とかいう音がして、すげぇうるさい(笑)
雫ちゃん「2人でやってもつまんないねぇ」

そりゃそうだ(笑)
夢ちゃん「一緒にやります?」
雅子さん「いや、わたしはいいよ…」

夢ちゃん「一緒にやりませんか?」

いや、いいです(笑)
ボクも声かけられたが、本を読んでて なんとなくやる気なかったので、やんわりと拒否した。

あいかわらず、チクルちゃんは1人で端っこの方で絵を描いている。


PM7:00(デイルーム)
雫ちゃん「チャンネル替えてもいいですか?」
喜多見さん「いいよ〜」

ソファーはTVの前に置いてある。
そこのソファーで何人かの人たちがタバコを吸っている。
どうやらここの病棟ではライターの所持は許可されているようだ。

女の子たちは『さんまのスーパーからくりTV』を見て笑ってる。

チクルちゃんはTVには まったく興味がないようだ。
あいかわらず、もくもくと絵を描いている。


PM7:20(デイルーム)
チクルちゃんが道具を片づけてる。
「絵、うまいねぇ」と言うと、
チクルちゃん「……うん」と言って行ってしまった。

謎が多い女の子だなぁ…

−3分後− なんか今度はCDをたくさん持ってきて戻ってきた。

CDを聞いている。
うーん。 謎だ…


PM9:40(デイルーム)
今日も愛ちゃんと一緒。
てゆうか、消灯後にわざわざデイルームに戻って来て起きているのは、ボクと愛ちゃんと、あと2,3人くらいしかいない(笑)
ノートを持ってたら「見せて」と言ってきた。

愛ちゃんが自分の描いた似顔絵を見ている。

なんとなく「生きてる意味」ってなんですかねぇ…と聞いてみたら、ノートにいろいろと書いてくれた。

愛ちゃん「精神病院に入院しただけで、そういうレッテルとか貼られちゃうだから。 知ってる?」
「あー 知ってますよぅ… ボク、前も一度入院してますもん」

愛ちゃん「入院してたの? わたしはねぇ…20代の頃からいくつか病院入院してるんだよねぇ。 最初は○○病院に…」
「あー ボク、そこ入院しましたよ(笑)」

愛ちゃん「ホント? なんかねぇ、順番に並ばされて電気ショックさせられたよ」
「えー あそこの病院も昔は電気ショックなんかやってたんですか?」
愛ちゃん「口にタオル加えさせられて、待ってるんだよねぇ… すると前の順番の人が、電気でビリビリってなって倒れて、それを見てすごく怖くてねぇ…」


(;-_-)うーむ。

『ルポ・精神病棟』を読んだり、愛ちゃんの話を聞いたり、他の入院歴のある人からのメールとかで知る限り、やっぱり一昔前の精神病院は異常な所だったらしい。

よくわかんないけど、怖いねぇ… 昔に生まれてなくて良かったなぁ…



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