11/20(木)入院(無駄なもの)
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寒いのは…


AM5:30(部屋)
寒くて目が覚めた。


夢を見ていたので、起きたときに一瞬、病院だとわからなかった。

「あれ? ここどこ?」って感じ。


服を一着余計に着て、また寝た。




これも夢ならいいのになぁ…


AM7:10(部屋)
木村さんが手を合わせて黙想をしていた。

何の日だろう…



今日も晴れそうだ。


AM7:30(部屋)
木村さんからお茶をもらった。


AM7:50(部屋)
病院の外の道路を、いかにも田舎の中学生が自転車で通り過ぎる。

手袋(軍手?)をしている。



もうそんな季節か…


AM8:05
お茶が少し残ったので洗面所に捨てに行く途中、亀吉さんと会う。


コップの中を覗かれた。

ボク「お茶ですよ!」
亀吉さん「コーヒーないの?」


むー


AM10:00(部屋)
部屋のベッドで泣いていると、看護士さんが心電図をとりにきた。

むむー(泣)。



靴下を脱いで、上半身を裸になった。

寒いよぅ(泣)。


変なクリームを付けられる。



……なんだか機械の調子が悪いらしい。


他の人を呼びに行った。




……結局20分くらいかかった。


紙がつまっていたらしい。



寒かったー(泣)。



看護士さん「クリームは自分で拭き取ってね。セルフサービスだから(笑)」

むー(泣)。




その間、各部屋の窓拭きが行われていた。


やらなくて済んだが、さ、寒かった。


AM10:50
木村さん「無期懲役だよなぁ(笑)」「執行猶予が欲しいなぁ」


木村さんは服屋をやっていたらしい。
その後、途中で服屋の仕事が嫌になってタクシーの運転手になった。


木村さん「4年前に亡くなっちゃったけど、おふくろの料理が一番うまいよ」

木村さんが何で入院したのかは、わからないが

……すごく普通の人だ。




同じ部屋のもう一人、


村上さんは4年間入院している。
村上さんは本当におじいちゃん、という感じの人だ。


村上さん「正月くらい帰りたいよ」


うむー




村上さんが窓の外を眺めている。


村上さん「30分でいいから外で散歩でもしたいなぁ…」


うむー




ここの古い病院は市内にあった。


木村さんは昔、外出のときにコンビニに
タバコ5箱持っていってビールと取り替えてくれと頼んだそうだ(笑)。




村上さん「市内の方が良かったよー」




確かに。

ここの窓からの景色は変化がまったくなくてつまらない。


AM11:15(トイレ)
む?

トイレの中から歌声が…

この人はトイレでも歌ってるのか!?


AM11:30(部屋)
今日は、くもりだ。

寒い。


AM12:10食堂
昼食
ご飯・若鳥のスパイス焼・ツナ・ごぼう・こんにゃく

全部食べた。


AM12:30(廊下)
それにしても煙い。
チクショー!

ここは本当にアヘン街か!?


AM12:45(部屋)
井上さんは、元中華料理人だったようだ。

少林寺拳法も習っていたらしい。

確かに普段の歩き方とか…


動きが妖しい。


PM1:00(部屋)
井上さん木村さんがいろんな話しをしている。


井上さん曰く、

親には「感謝」と「奉仕」をしなければいけない、とのこと。



そういえば、ボクは親には迷惑ばっかりかけてるなぁ…

ごめんなさい…


PM2:10
おやつの配給が始まった。

火曜日に注文した分が来たのだ。


みんなジュースやカップラーメンを頼んでいるらしい。


PM2:40
みんな一斉にカップラーメンを食べだした…


お前等そんなに腹、空かしてるのか!?


PM3:00(部屋)
村上さんが他の病棟に移動することになった。


「短い間でしたけどありがとうございました」

村上さん「長い間ありがとう(笑)」


「元気でいてくださいね」

村上さん「どこ行っても同じだよ(笑)」



入れ替わりに倉田さんがやって来た。

やさしそうないい人だ。


症状は軽いようだ。


PM3:05(デイルーム)
紅茶を飲む。
あー ヒマだ!


隣りで亀吉さんが「緑のたぬき」を食べている。


むー


やっぱりみんな汁まで全部飲むのね?


PM3:50(診察)
病院についての話しとかをしてた(笑)。

ここの病院は40年の歴史があるらしい。

ほほぅ…


そういえば先生も、ボクが3泊外泊したときは、電話がかかってくるんじゃないかと実は心配していたらしい…

あ、あのねぇ…

まぁ、いいや…

むー


明日の外出許可をもらった。




患者さん同志の症状や相性などによって、部屋の入れ替わりは行われるらしい。

ボクも最初、雪ちゃんが嫌だろうとの配慮から部屋を代えさせられそうになったが、それは断った。

雪ちゃんはおもしろかったのになぁ… どこに行っちゃったんだろう…?


PM7:40(デイルーム)
初めてエビ君に声をかけられた。

彼はボクが初めてこの病院に来たときには保護室に入っていた。


たまに、なんの前触れもなく突然倒れたりするので「アブネー奴だなぁ…」と思っていたのだが…


いつの間にかメガネをかけて普通の部屋にいたので、見違えてしまう程変わっていた。



やさしい普通の青年だった。





無駄なもの
この日の日記はどこを見てもかなり無駄な事が書いてある。

かなり無駄でアホだが、いくつか載せてみた。


でも、ボク自身の事だけで、文章もわけわかんないから見ない方がいいかも。







「大丈夫」





告白するくらいなら


自殺する方が簡単だと思ってた





やってみたらどっちも簡単だった
(どっちも失敗したけど)







何でも出来る自信がついた





大丈夫






「病院と生きること」





退院は来週の木曜日



3週間入院した

ヒゲも3週間分だけ伸びた







体重は変わらず

53kgに固定された









病気になるキッカケは ……あった



確かにキッカケはあったが、

でもしかし、今ではどうでもいい事だ







なんだか原因がわからなくなった









診察で

君は今、ノイローゼだねと言われた



不眠症・うつ状態・ノイローゼ



最悪だ







ストレスは溜まるばかりで

でも何も出来ない



むしゃくしゃする 壊したくなる

本や雑誌、なんでも破いて切り刻んだ

CDもたくさん割った




無駄


ボクのやることは全て無駄だ







首吊りの真似を教えてもらった通りに試してみた



確かに楽そうだ


怖いけど、出来ない事はない





ほんの2.3秒

目をつぶって我慢すれば


あんなに嫌だった注射も、今ではなんとか我慢出来なくもない





多分そんなもんだろう





死ぬのは簡単だ

いつでも死ねる









ここじゃ何も見つかんない…






「深海」





何も見えない濁った海の底


もがきつづけ… 泡を吐きつづけ…


やがてゴミがつまって窒息死




えら呼吸 エラ呼吸






「冬」





父さんが言った


「今、お前の心は冬なんだよ やがて春がくる そう思う」









ボクは冬の季節が1番好きなんだよ






「意味が ……ない」





あの日、一人ベンチに座って夜を明かしたことも


あの日、土手を一人で永遠と歩いたことも









今、ここで入院していることも





もしかしたら意味がないのかもしれない









自分が生まれてきた意味がわからない






「反抗期」





「自殺」と「人殺し」どっちがいい?

母に聞いてみた



「人殺しするくらいなら、お前を殺します」

偉い母だ 尊敬する 







「生きてても、つまんない」

つぶやいてみた



「死んじゃえば?」

「出来るわけないじゃん(笑)」



それから何回か自殺未遂



「お前は死なないようにできてるのよ」

楽観的な母だ 好きだ







「死にたいなぁ…」

最近ボクの口から出る言葉は、そればかりになった



母は、いつも目を赤くする





ボクは親不孝な子供だ





反抗期なのかなぁ…?





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